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2017-12

 師走ですね、今年ももう終わりです。閑古バードです。

 前回のサイト更新から随分日が開いてしまいました。その間何をしていたのかというと、来年の1月14日に発行予定の団兵本の原稿をしていました。何だかんだ楽しみながら書いていましたが、締切りの一時間前に入稿するという中々マズイ進行具合でした。しかもその直後に印刷所さんから不備のメールが届き、慌てて修正……。などというのが今月の中旬の出来事です。

 脱稿後はすっかり気が抜けてぼうっと過ごしていたらあっという間に年末になってしまいました。

 サンプル投稿前に何か団兵の小説をピクシブにあげられればと思っていましたがどうなることやら……。今日は自家通販のフォーム作成やサンプルづくり、サイト更新とパソコンと向き合っていた一日です。

 

 少し新刊のお話を。

 今回発行する本のタイトルは「愛をみつけた僕たちに」という転生パロの団兵小説です。憧れの文庫本サイズで本の厚みも1.5㎝越え、表紙は特殊紙で箔押し!という自分のしたい装丁と憧れと団兵への想いをたくさん詰めた本となっております。表紙はミランダというラメが入ったキラキラの紙で、箔は透明のキラキラしたのを押してもらう予定です。全体的にキラキラした本になるのではないのかなと思っております。

 遊び紙も前後で違う用紙を使ったり、いろいろ工夫しました。紙媒体ならではの一冊になったのではないかと思います。

 

 お話の詳しいことはネタバレになったりしてしまいますのであとがきに書いています。

 ここでは背景などをつらつらと書いていこうかなと。

 今回の本を発行するにあたり、今まで以上に真剣に団兵と向き合って書いたお話となっております。このお話を書き始めようとしたのは去年の5月ごろだったかなと記憶しています。一年以上書き続けたお話なので愛着も愛情もたっぷりです。ひいき目抜きで語ることはできないくらい長く書いてきたお話なのでひいき目たっぷりでお届けします。

 詳しくはサンプルをご覧いただければと思いますが、まずはこのお話の概要というかあらすじをば。

 

 好きな人はいるのかと聞かれてもはっきり頷けない兵太夫。

 つい目で追ってしまう人はいる。よく声が聞こえてくる人はいる。

 だけれどその人に対する感情を「恋」や「好き」という言葉で片付けていいのかは些か疑問である。

 それは夢のせいだった。幼い頃に見た夢のせい。あの夢に、あの桜の木の下に、あの雨の中に。

 昔の兵太夫の記憶に、現代の兵太夫は。

 ずっと囚われている。

 

 自分の一言のせいで団蔵を失った過去の兵太夫が願ったこと。現代の兵太夫がそれを思いだせない理由。

 ただ伝えたいのは一つだけだったはずなのに。

 いつの間にかそれすらも見えない程に。

 見えなくなるまでに、塗り固めてしまった。

 雨でも溶けないそれは一体何が溶かしてくれるのだろうか。

 このまま、思い出せないまま。見つけられないまま。

 兵太夫は何を見たいのか。

 また、団蔵には何が見えているのか。

 

 桜の木の下で二人で交わした約束。雨の日に流した涙。

 団蔵が言えなかった言葉と兵太夫が言わせなかった言葉。

 それらが重なり合ったとき、二人は見るものは。

 

 みたいな内容です!

 ざっくりちゃっかりポエムにしてしまいました。ポエムもいっぱいです、思い悩む兵太夫もいっぱいです。

 過去の悲しい記憶を思い出した兵太夫。自分が好きなのは本当に「団蔵」なのか、それとも違うのか。好きをやめられないけれどそばにいては自分が団蔵を不幸にしてしまうだろう。だから離れたいのに。心がそばにいたいと叫ぶ。団蔵の幸せと自分の気持ちを天秤にかけたときに兵太夫が選んだのは。

 というのがめちゃくちゃ短くまとめたものです。うまく伝わっているでしょうか……。

 もっとざっくり言うと、相手を想うあまり、本当に欲しいものや必要なものを見失ってしまう兵太夫と団蔵のお話です。

 兵太夫はたぶんどこまでも優しくて、団蔵のことが大事で大切で、失いたくないし傷つけたくないと思っていて。それなのに自分のせいで団蔵を失うことがあれば、兵太夫はどれほど自分を責めるのだろうかと考えたときに、きっと来世でも苦しむのだろうか。と思いました。

 それこそ自分の感情を彼のために押し殺してしまうほどに。

 だけどそれは果たして団蔵が望んだことだろうかといろいろ考えて結末を出しました。

 

 こんなに切ない感じで書いていますが安心してください、ハッピーエンドです。

 基本的にお話は切ない感じで進んでいきますがその分結末は幸せいっぱいのものにしました。

 読了後に団兵って最高だなと感じていただけましたら本望です。

 

 などとつらつら長く書いてしまいましたがそれほどにこのお話には思い入れがあります。時間も愛情もたっぷりかけたお話ですので是非にお手に取っていただければと思います。そしてイベント会場に来られない方にも手に取っていただきたく、今回のイベント終了後に自家通販という形で受付をします。

 フォームはもうできた!あとはサンプルと無配づくりとできればしおり作成とおしながきです!

 ……と、結構やることが残っています。

 サンプルを投稿したらまた更新したいと思いますのでどうぞよしなに。

 

 本日はこの辺で。

 年内の更新も恐らく最後になるかと思いますので挨拶も一緒に済ませていただきます。

 

 今年の4月からオフ活動とオン活動共に再開しましたが、やはりこの活動が大好きだなぁとひしと感じております。

 5月の超忍fesでは団兵小説を手に取っていただけてとても嬉しかったです。かけていただいたお言葉は全て大事に胸にしまい込んで、落ち込んだりスランプになったりした時に思い返して励みにいただいています。

 今年はオフ活動の原稿が手一杯であまりピクシブに投稿できなかったのが悔いですが、代わりにとっても大事な記念の一冊になった団兵本を完成させることができました。私は自分の書くお話が何だかんだ言いながら大好きなのですが、そんな自分の話で一人でも団兵好きの方や団兵が気になっている方、さらには団兵を知らなかった方に団兵の魅力を少しでもお届けできればと思いながら書いています。

 もし、そう感じていただける方が一人でもいらっしゃったのならはしゃぎまわるほどに嬉しいです。

 来年も団兵の魅力をもっと知っていただけるように精進していきたいと思います。

 

 今年もお世話になってばかりですが、来年もどうぞよろしくしていただければと思います。

 皆様が無事に、よいお年を迎えることのできますようお祈り申し上げます。

 

 2017/12/30 閑古バード